378「アジアの純真」



早安家族中文官方網站(オフィシャル)



台湾において、ハロプロのオフィシャルサイトが立ちあがったそうである。
いわゆる「アジア戦略」の一環のようだが、果たしてどのようなシロモノなのか。
興味本位で早速、件の【早安家族中文官方網站】をちょっと覗きに行ってみた。
開設して間なしという事で、コンテンツの拡充はこれからの課題という感じだが、
現時点でもオフィシャルサイトとして必要な情報は一応整っているし、
日本版ではまず考えられない、掲示板的なコミュニティまで完備されていて、
あちら向けのニュースが今後充実していけば、こちらが思わず羨ましくなってしまうほど、
相当中身の濃いオフィシャルサイトに化けていく可能性は大いにあるだろう。
それにしても、大陸生まれのチャイニーズがモーニングに加入し、
韓国で楽曲が発表され、そして台湾にオフィシャルサイトが立ち上がる。
よくよく考えれば、これはものすごい事が起こっているのではないだろうか。


日本と中国、韓国。そして台湾。アジアと一言に言うが、その関係性の底流には、
失礼極まりない言い方を承知で言えば、たかがハロプロ「ごとき」が、
歌やダンスや可愛さという側面だけで、大手を振って語る事など憚られてしまうほどの、
相当年季の入った「ドス黒い歴史の澱」がたっぷりと沈澱しているという事は、
少し知識のある大人ならば、誰しも知る常識だ。
特に、中国と韓国が日本(日本人にと言うのが適切だろうか)に対して抱く反日感情は、
先祖代々、DNAに注入される形で継承を続け、孫子の代と言える現代になっても脈々と息づいている。
確かに表面的な部分では、特に若者を中心にして、
両国ともが、日本との文化交流を積極的受け入れる姿勢を見せているし、
実際に日本のあらゆるカルチャーは、どんどんと輸出されていっている。
だが、その一方で、「日本はあの時、何百人という同胞を惨殺した」というようなグロテスクな史実を、
幼少時から徹底的に身体に刷り込まれているのもまた彼らであり、
どんなにラフな関係のように見えても、「対日本(人)」という場面においては、
絶対に弱みを見せなる事はないい。それが中国人、朝鮮人にとって、
最も不変的で最も普遍的な「日本との付き合い方」なのである。
おそらく、ジュンジュンもリンリンも、そんな半日教育を施されて育っているに違いないし、
日本で芸能人を志すというプロセスを、本当のところはどう捉えているのか。
絶対に知る事はできないと思うが、いつか聞いてみたいものではある。


とは言えまあ、そんな「ごとき」なハロプロであるからこそ、肩に入った力も抜け、
小難しい事は抜きにして、歌やダンスや萌え要素だけを武器に、
あるいはアジアを統一してしまうような大仕事までやってのけてしまう可能性だってある。
そして、それがやがて芸能界以外にも浸透していけば、
各国のイビツな関係性にも、修復の兆しが見えてくるかも知れない。


それにしても、『安倍夏美』『吉澤 瞳』はなんとなく雰囲気が解るとしても、
『道重 沙由美』という全くオーラを感じさせない当て字ぶりには正直参った。
他を見渡せば、『梅田 繪理佳』とか『月島星璃』とかカッコいい当て字もあるんだけど…
とかなんとか言いつつ、そんな違和感もまあご愛敬いったところか。
なにせ、未だにその「いきなり感」をぬぐい切れないでいるアジア進出の話も、
実際こんな風に物事が動き出しているし、あーだこーだとは言ってもいられなくなる。
いろいろな事が起きても、まずは前を向いて、与えられた材料でハロプロをきっちり楽しみきる事。
そんな前向きな姿勢こそが、今のハロプロファンに最も求められる姿勢であり、
差し当って、このアジア向け戦略をあれこれ考えるというあたりが、
そのいいきっかけにならないものかと、ボクは真剣にそんな風に思っている。

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