364「Hello!Projrct 2007年型・最新モデル発表会に行く」



℃-uteWikipedia



なんかすっかり後手後手に回ってしまった感はあるけど、ゴールデンウイークの話が途中だった。


6日のさいたまはとりあえず見るとして、それ以外で何かしらもう1,2本見られないか…という事で、
連休前からいろいろ思いを巡らせていたのだが、希望や実際の時間の空き具合などを加味した結果、
結局、5月3日の名古屋、℃-uteのコンサートを見ることにしたのだった。
何も名古屋まで行かずとも、地元大阪では、同じ日に娘。コン。、翌日にはなっちのステージもあった訳だし、
名古屋という事で言えば、未踏峰Berryzという手もあった中での℃-uteチョイス。
それは、℃-uteという存在に、ボクの足を名古屋くんだりまで向かわせる「何か」があったという事であり、
その「何か」の正体を、この目で確認する為にも、ボクはやっぱり名古屋へと向かわねばならなかったのである。


10年の歴史を持つハロプロ。在籍メンバーの「形」や「色」は、まさに十人十色。
そして、その大人数から繰り出される、無数の「順列組み合わせ」が、いつの時代もボクたちを熱狂させてきた。
これは!と思わず快哉を叫ぶ組み合わせがあるかと思えば、その逆もまたしかり。
だが、そういう、トライアル・アンド・エラーの中で、ハロプロという集団の素晴らしさは培われてきたとも言える。
先人が試行錯誤の末に体得し、連綿と熟成させてきた「お客に絶対ウケるノウハウ」というものを、
次世代である彼女たちが完全に継承し、自分たちのものとした事。
そして、それをさらに、個々の器用さを用いた形で発展させ、言わば「2007年型の魅力」を作り上げた事。
そういうあたりに、昨今の、℃-uteBerryzの人気の秘訣はありそうだ。
過去のハロプロの「おいしいトコ取り」には違いないのだが、
そこに、自分たちのカラーを、実に巧みに混ぜ込み、℃-uteとかBerryz工房という新色を、
しっかりと演出しているあたりに、あれだけ彼女たちが持て囃される要因があるのかも知れない。


それにしても、実に鮮烈なステージだった。


まずとにかく若いという事。メンバーたちの年齢そのものもさることながら、
それ以上に、ステージ全体に、何とも言えないエネルギッシュな若さが漲っていた。
そして、どの楽曲においても、みんな「正直に本気」だった。
手抜きと言えば語弊もあるが、要は、キャリアが長く、ペース配分が自分でできるような者にありがちな、
「ちょっとここは緩めるか」という多少のアクセルダウンが、今回のコンサートにはほとんどなく、
メンバーは皆、息を切らせながら、それでも力強いパフォーマンスを見せていた。
中でも強烈だったのは、ソロ曲『夏DOKI リップスティック』を唄った矢島舞美である。
汗をほとばしらせ、スラリと伸びた躯体をめまぐるしく伸縮させながら、
切ない声で、ひと夏の恋を唄われた日には、もう本当、勘弁してくださいの心境となったのは言うまでもない。


あれだけのクオリティを、後発のユニットがいとも簡単に見せてしまう時代。
モーニング娘。のお客がどんどん他へ流れていくという、憂慮すべき事態も、
あるいはやむなしなのかも…などと、一瞬思ったりもした。
だが、そこはボクだって、生粋の本体ファン。
先輩としての意地。そして、トップブランドとしてのプライドを信じ、
「負けるな、モーニング娘。」のエールを、これからもどんどん送り続けたいものである。


でもやっぱり、ちょっと興味をそそられる存在なのには違いない。
たぶんこうやって、人は深みに落ちて行くんだろう。

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