337「セカンド・ポジション」



宝塚歌劇団、トップなぜ短命に? モー娘。の存在も影響(Sankeiweb)



こういう話題の俎上に、我が軍・モーニング娘。の名前が上がってくるというのは、
その内容がどうであれ、やっぱり嬉しい事ではある。
「少女歌劇の大本流であるタカラヅカを脅かす存在」とは、いささか大袈裟が過ぎるかも知れないが、
タカラヅカ変革の一因として、その存在が取り沙汰されている訳だから、
実力面はともかく、その存在意義としては、タカラヅカと肩を並べたと言っていいと思う。
そして、そうなった大きな要因が、昨年の『リボンの騎士』の大成功であった事は間違いなく、
そう考えれば、やはりあのミュージカルは、後世に延々残るであろう偉大な足跡だったのだなぁ…
などと、今さらながら実感させられるのである。


現代のタカラヅカは、若手の「先物買い」をほとんどせず、安定感のあるベテランに主軸を取らせる傾向にあり、
それが昨今のトップスター短命の原因ではないかと、記事は分析している。
すなわち、ベテランを援護射撃に回らせ、最前線には新しい力を貪欲に投入する、
モーニング娘。とは真逆のやり方がそこにはあるという。
久住はソロでアルバムを出し、光井は新曲でしっかり美味しいフレーズを任される。
新しい血がさらにどんどん活性化され、そこに生み出されるパワーはまさにメガトン級。
それは、確かに賭けではあるやも知れないが、安定からは何も生まれないというのもまた真理であり、
時期尚早は承知で若手にいろいろ経験させることで、思わぬ化学反応が起こる事もあれば、
その波及効果で、集団の知られざる魅力がまた一つ浮き彫りになるというのは、
モーニング娘。では、よくあるお馴染みの話。
つまり、モーニング娘。は、タカラヅカが今現在抱える悩みの本質の部分を、
実はもうずっと早い段階から、グループの「持ち味」としていた訳で、
そういう因縁めいた何かを孕んだ両者の関係性を意識した上で、
改めて『リボンの騎士』という作品の事を考えてみると、なんとも言えない興味深さを感ずる事ができる。


ボクが望むのは、5月以降、新体制となるモーニング娘。が、現在のように、
タカラヅカの「次点的存在」の代名詞として、広く取り上げられる存在のままで居続けてくれる事。
そして、それに見合うだけの実力、そして「華」を持ったグループとして、
自信を持って突き進んでくれる事。それが全てであると言ってもいいだろう。


チャートの順位も、テレビの視聴率もいらない。
モーニング娘。が、モーニング娘。らしさを無くさず、ファンであるボクらをワクワクさせ続けてさえくれれば、
それが唯一無二の「存在証明」となるのだから。

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