313「Farewell2006 Sep.→Dec.」




結局「ストーカーが一番悪い」というのが大方の結論となった感のある、村上愛の脱退事件。
ボクはその意見について、そうであるとも思うし、それは違うとも思っている。


確かに、ストーカー紛いの行動で、タレントに恐怖感を抱かせる事など言語道断であるし、
チャンスさえあれば、法的手段も視野に入れ、徹底的にやり込める必要はあるだろう。
これは、今もなお垂れ流され続けている一連の「ワッチ音源」にも同じ事が言えるのだが、
楽屋裏において、ファンを裏切るような言動が仮にあったとしても、
それは本来、我々には知りえない世界であり、そういう部分を彼女たちが表に出さない以上、
我々が、彼女たちのプライベートでの言動について、とやかく言う筋合いではないはずなのだ。
音源について、掲示板で意地汚くいろいろ書き散らかしている人間たちも相変わらず多いようだが
結局、そういう部分にまで思慮が回っていないアホたちばかりなのだという事かも知れない。
村上問題も、彼女のプライベートに土足で上がりこむような事をしなければ、
あるいはこんな事態にはなっていなかった訳で、一部の愚劣な人間の愚劣な行動によって、
彼女自身と、多くのファンを傷つけた事は、実に嘆かわしいし、許し難いのは事実である。


ただ、何度も言うように、アイドルとしての大事な時期に、
男と腕を組んで街を歩くという行為は許されるのか、という部分については、大いに考えさせられところである。
これも、ワッチ音源の場合と同じ事が言えるが、ワイヤレスマイクが遠隔傍受できる事は、
スタッフ側だって知らないはずではないし、その音源がネット上に出回っている事もきっと把握していると思うのだ。
けれど、何の対策が講じられるでもなく、今もダダ漏れの状態は続いている。
状況を知らないのならまだしも、もう何年もそんな事が続いている訳だから、
危機感とまでは言わずとも、注意を向けるくらいはする必要があるのではないだろうか。
出番以外の部分では、演者なるべく喋らないように注意を促すとか、
ミキサー側でミュートをかけるとか、いくらでも自衛手段はあるだろうし、
聴く方の非は絶対だが、聴かれる方もその自覚があるのなら、脇を締めるべきだろう。
村上の一件もしかり。松浦や矢口や藤本が、外で男性と派手に遊んでいるところを一般人に多数目撃され、
相手の男性の名前と共に、目撃情報がネット上の氾濫している事実というものは前々から確かにあって、
それを足がかりに、写真週刊誌が松浦や矢口に襲い掛かったのは、誰しも知っている事実。
「バレたら大変なことになる」というのは、ハローのメンバーならば肌で感じてきた事である。
確かにストーカーは悪だ。だが、世間には善悪ひっくるめて、様々な「目」があり、
それらは、有名人である自分を絶えず見つめているのだ、という認識くらいは持つべきなのだ。
それさえしっかり持っていたならば、「ストーカーに狙われた悲劇」だけで話は終わっていただろうし、
彼女には同情の視線しか集まらなかったであろうと思うと、返す返すも残念でならない。


円満退社」なら、ボクは何も言うつもりはない。
現実に、紺野さんとマコの卒業については、当然何のわだかまりもないし、
その前途に幸あれは、偽らざる本心。
だが、ややこしい理由のついた衝撃的な「脱退」は耐えられない。
そんな耐え難い出来事が相次いだ1年。
良か悪の二者択一なら、やはり悪としか言えなかった2006年だった。
だが、嫌な結果は早々とリセットし、早くも見つめるは、明日から始まる新しい年である。


モーニング娘。に新風が吹き、さまざまなユニットやソロ活動にも新たな動きが予想され、
明るい光が差し込む予感が見え隠れしている2007年が、本当に今から待ち遠しい。
そして、来年の今頃、ボクはどんな心持ちで1年を振り返っているのだろう。
その前に、まずは来年1年間コラムを書き続けなければならないのだが、
果たして来年もハロプロは、それが叶うくらいのニュースを提供し続けてくれるのだろうか。
とは言え、聞いて苦しくなるようなニュースはイヤだけれど。


それでは皆様、良いお年を。

73007