273「少女を愛でる危ないオジサンの話。」



全員平成生まれのハロプロ誕生(日刊スポーツ)



ハロモニ。を見ていて、8期のオーディションに来ていた女の子が、
ポツリと放った一言に、ちょっとした衝撃を受けた。


「ちっちゃい時からモーニング娘。が大好きで、本当にずっとなりたくて…」


オリジナルメンバーから8年。4期メンバーからでさえ6年の月日が流れている訳だから、
「当時小学生でした」とか、「幼稚園の年長さんでした」でしたなんていうのも
まあ当然のようにある話で、別に驚くような事でもないような気もするのだが、
こうやって改めて言われると、なんとも複雑な心境になってしまう。
考えてみれば、モーニング娘。が結成された時、久住小春は6歳だった訳で、
やはり、体感的な時間経過以上に、時代は移ろっているという事なのだろうか。


「全員平成生まれのハロプロ」なんていう見出しが、
ポータルサイトのニューストピックに躍っていた。
もちろん、言わずと知れた℃-uteの事であるが、
調べてみると、全員が平成3年以降の生まれであるとの事。
すなわち彼女たちは、事務所の大先輩である
森高千里相田翔子の全盛期を知らず、プロデューサーのつんく♂さんが、
細眉とケバ衣装で頑張っている姿を見ていたのが幼稚園の頃。
そして、モーニング娘。が世に出たとき、一番年長の梅田えりかは7歳。
最年少の萩原舞はなんとわずか2歳であった。
年齢だけを羅列していると、大げさではなく本当に気が滅入ってくる。
まあ別に年齢でファンをやっている訳ではないのだが、
自分の娘と言っても違和感のないほど幼いメンバーを、
嬉々として愛でている自分を冷静に見つめ直してみると、
やはりちょっと特異なのかな、という気もしてくるのである。


Berryz℃-uteが、予想以上に完成度の高いユニットになってくれたおかげで、
彼女たちに対する偏見がなくなり、確かに見識は広がったが、
年端も行かない女の子を嬉々として愛でる。
文字で書くと、なんとも背徳的は行為をごく当り前のように行い、
別段それについてなんとも思わない。
そんな、ある種の麻痺症状が、今ボクの全身を包んでいる。
こんな事でいいのか…などとと思いつつ、
もはや彼女たちは、ボクの寵愛の選択肢の中にしっかりとリストアップされているのである。


どこまで続く、ぬかるみぞ。