270「十六の瞳」



地球温暖化防止イベント・モーニング娘。"熱っちぃ地球を冷ますんだっ。"文化祭2006in横浜 公式サイト



文化祭用に撮影された、8人ヴァージョンの宣材が出回り始めた。
まあ、すぐに新しいメンバーも(おそらく)入る事だし、
期間限定の光景だと言えばそうなのだが、「それにしても少ないなあ」という感慨、
写真を見た者、誰しもが抱くところなのではなかろうか。


思い返してみると、最高16人という時があった。
その模様は、ちゃんとDVDにもなっているので、可能であればチェックしてほしい。
2003年の春ツアー『NON STOP』のファイナル@SSA。
そう。保田のケメちゃんが卒業した、あのコンサートだ。
コンサートの終盤。卒業していくケメちゃんが、
転入生・藤本美貴を含めた、新加入の6期メンバーを呼び込んだ瞬間、
オリメン2人。
2期メン2人。
4期4人。
5期4人。
そして、6期の4人。
総計16名のモーニング娘。が、後にも先にもこの1回だけではあるが、
確かにこの時、一堂に介した。ちょうど、今現在の倍の人数。
究極の構成人数となったグループが『DO IT NOW』を唄う光景は、
今改めて映像を見てみると、確かにとてつもなく圧巻である。
だがその反面、多人数故のゴテゴテ感から来る、独特の鈍重な雰囲気も漂わせていた。
有り体に言えば、「ちょっと多すぎるだろ」という印象。
以降、久住小春が入るまでの間は、加減の「減」ばかりの推移であった為、
人数多過ぎの印象もだんだんと薄らぎ、今年ついに、2000年1月以来、
6年ぶりに、8人編成まで人数をシェイプアップしたのである。


実は、今回の8人での宣材を見て、確かに最初は「少なっ」などと
思ったりもしたのだが、写真にも見慣れていろいろ考えるうち、
このくらいの人数の方が、よりシャープで素軽いパフォーマンスを見せられるし、
なんというか、こういうコンパクトさの方が、
いろいろな面で「見やすい」グループでいられるような気がするのである。
別に人数の多かった時代を否定しようというのではない。
岡女シリーズなど、あのかさばった見た目だからこそ活きたパフォーマンスも数多くあったし、
事実、人数がだんだん多くなっていくのに比例して、
「ハマり度合い」も深くなっていったという過去もある。
ただ、6年ぶりとなる8人編成のグループはやはり新鮮だし、
人数のやたら多かった時の事を思うと、そのスマートさを目の当たりにして、
「やっぱこのくらいがちょうどいいでしょ」というような気持ちになってしまうのは、
ある意味、仕方のい部分もあるような気がするのである。


ただ、人数の多い少ないに関わらず、その「濃度」の高さに
変化がないというところが、モーニング娘。のスゴイところだとボクは思う。
8人であっても、16人であっても、
個性的な歌声。統率の取れたダンス。メンバー各々の個性。そして、流す汗の美しさ。
モーニング娘。というグループの持つ、そんな魅力は決して変わる事はない。
そして、それはまもなく10周年の声を聞くモーニング娘。において、
例え代替わりをしたとしても、連綿と受け継がれてきた、由緒正しき伝統でもあるのだ。