240「30の幸福・第1夜」



ディスコグラフィ・モーニング娘。(オフィシャルサイト)



複数の候補曲の中から選ばれた、記念すべきメジャーデビュー曲『モーニングコーヒー』。
当時は衝撃だった、最初のメンバー追加を経てリリースされた第2弾『サマーナイトタウン』。
そして3枚目のシングル『抱いてHOLD ON ME!』で、負け組の集合体だったグループは、
オリコン1位。そして紅白歌合戦への出場を掴み取り、名実共に勝ち組に転じていく。
しかし、そんな日の出の勢いのさなか、モーニング娘。にとって最初の卒業を決めたのが福田明日香
そんな彼女への惜別の思いを綴ったのが、4枚目の『Memory〜青春の光』である。
卒業のテーマソングとして、今でも歌い継がれる名曲と共に福田明日香が去り、
5枚目『真夏の光線』でリスタートを切った新生モーニング娘。であったが、
それまでの勢いの反動が出た格好なのか、グループはいささかの迷走期へ。
メインボーカル・安倍なつみ、他のメンバーがそのバックアップという、
グループにとって初めての形に挑んだ6枚目のシングル『ふるさと』で
新境地を開かんとするも、往時の勢いを取り戻すまでには至らなかった。
このまま終わるのか…誰もがそう思っていた矢先。
グループにとてつもない「救世主」が、鮮烈に舞い降りる。


彼女――後藤真希の加入は、停滞気味だった作り手たちの創作意欲を猛烈に掻き立てていく。
7枚目のシングル『LOVEマシーン』、続く8枚目『恋のダンスサイト』と、
それまでのグループが持っていたイメージを、根底から覆す楽曲を立て続けにリリース。
今では考えられぬほどのセールスを記録し、リリースから6年経った今もなお、
モーニング娘。の代表曲として、ファンのみならず幅広い層の支持を集めている。
その後、「個性の宝庫」4期メンバーが加入し、9枚目『ハッピーサマーウエディング』、
10枚目『I WISH』、そして11枚目『恋愛レボリューション21』と、
ヒット曲を次々に量産。同時に、知名度と人気もグングン上昇し、
久しぶりに登場した国民的アイドルとして、老若男女問わない人気を獲得していった。


そんな中、リーダーとして個性の強いグループをまとめてきた、
中澤裕子がグループを去ることとなり、モーニング娘。は、
新リーダー・飯田圭織をリーダーとした、今でも言われる「黄金の9人体制」となった。
その象徴ともいうべきが第12弾シングル『ザ☆ピ〜ス』。
ほどなく、5期メンバーが加入し、メンバー数は一気に13人に。
顔と名前が覚わらない。人数が多すぎて散漫な印象がある…
などデメリットばかりが指摘される中、13枚目のシングル『Mr.Moonlight〜愛のビッグバンド〜』では、
人数の多いことが、必ずしもデメリットではないという事を見事証明する形になった。
多い人数だというのなら、それが映えるシチュエーションを作ればいい。
それを具現化したこの楽曲、そしてその次の14th『そうだ!We're ALIVE』だった。
5期メンバーの追加があってすぐの、エース・後藤真希の卒業の報。
しかも、当時グループにとって、いろいろな意味で「なくてはならぬ」
存在だった保田圭までも、同時にモーニングを去るという衝撃。
その他のユニットやメンバーにも激震が走った、
いわゆる「ハローマゲドン」に大きなショックを受けつつも、
後藤真希ラストシングルの15枚目『Do it! Now』、
16枚目『ここにいるぜぇ!』、17枚目『モーニング娘。ひょっこりひょうたん島
そして、保田圭のラストとなった18枚目『AS FOR ONE DAY』と、
モーニング娘。はその走りを止める事はなかった。


そしてモーニング娘。は、「あの」4人の加入で、
強烈な個性が売りのグループへと変化していく。



【おわび】
前回アップしたコラム中に事実誤認がありましたので、今回は改めて修正版を再アップさせていただきました。
あずさん、ご指摘どうもありがとうございました。
尚、昨日分のコラムにつきましては、削除させていただきましたので、
コメント部も削除されました事をご了承くださいませ。