230「アクトレス」



柳葉敏郎ら会見でナベプロ再現スポニチアネックス)
スケバン刑事、カンヌに殴りこみ!!(映画スケバン刑事オフィシャルサイト)



愛すべきハロプロのメンバーたちが、どんな形であれ飛躍を遂げる。
当然の事ながら、それは我が事のように嬉しいし、
羽ばたく場所が、今の彼女らに縁遠い世界であればあるほど、
こちらとしては「どうです、うちのコは」みたいな、
身内の手柄を自慢する家族のような、そんな心持ちになる。
でも、とっても嬉しいはずなのに、なぜか少し虚しい。
そんな複雑な思いが、今ボクの胸には渦巻いている。


安倍なつみが、妹の安倍麻美と共に出演したドラマ『ザ・ヒットパレード』を見た。
芸能プロの草分けである渡辺プロダクションの光と影を描いたこの作品において、
二人が演じたのは、往年の双子デュオ、ザ・ピーナッツ
事務所の創生期を支え、後の隆盛の礎ともなったその存在は、
当然、劇中での「重要キャラ」という位置づけとなるであろうし、
錚々たる顔ぶれのキャストに混じっても全く違和感のなかった演技、
そして劇中に聴かせたハーモニーの美しさなども相まって、
重要な役どころを見事演じた安倍姉妹には、当然、我々ファン以外の耳目も集まる事だろうと思う。
耳目が集まると言えば、今秋公開予定の、松浦亜弥の主演映画『スケバン刑事』。
日本以外に、なんと独英仏米の4カ国で上映される見通しなのだという。
アイドルドラマのクラシックともいうべき作品に、平成のトップアイドルが挑むという事で、
ボクは第一報の段階から、作品に大きな期待を寄せ続けてきた訳だが、
状況は、単にリメイクの妙を楽しむというレベルではなく、
日本のトップアイドルが、名作を引っさげて欧米に進出するという、
とてつもなく大きなトピックへと変化しつつあり、
ハローのファンならずとも、その動きは大いに気になるところである。


そんな、ハロプロが世間に向けて発信する2つの大きなニュース。
だが、そこにいるのはあくまでも「女優」の顔をした彼女たちであり、
「歌手」であるハロプロメンバーたちの大きなニュースはといえば、
これはもう、最近すっかりご無沙汰の印象は拭えない。
確かに、彼女たちが「対外試合」で名を馳せる事は嬉しいし、鼻も高い。
だが、歌が本来なのではないか…と感じているボクにとっては、
演技の事ばかりで世間の話題になるというのは、ちょっとどうなんだろう。
というような気持ちにもさせられてしまうのだ。


最近、増加傾向にある、小劇場での芝居への出演もしかり。
役どころを情感たっぷりに演じるメンバーを見るのも、
それはそれでいいとは思うが、ボクとしては、彼女たちには、
やはり歌で一世を風靡する存在となって欲しい訳で、
そうなれるべく、事務所の偉い方々には、
「売る姿勢」をもっと明確に見せていただきたいものなのである。
そして、そうする事で歌の評判が高まれば、
当然、歌で彼女たちがニュースを賑わせる事も十分可能だと思うのだが。