224「安倍なつみ コンサートツアー 2006春〜おとめちっくBANK〜」



安倍なつみコンサートツアー2006春 〜おとめちっくBank〜ツアースケジュール(オフィシャルサイト)



先の連休。とりあえず5月7日のSSAだけは
見る事がすでに決まっていて、日程的にあと一本、
どこかでその他のコンサートが見られる算段だった。
まあいろいろと選択肢はあったのだが、いろいろと考えて、
結局選んだのは5月3日。
安倍なつみ コンサートツアー 2006春〜おとめちっくBANK〜』の足利公演だった。
はっきり言ってしまえば、足利をチョイスした理由というのが
明確にあった訳ではない。ただなんとなく、という言い草は
彼女に対して失礼ではあるのかもしれないが、
たぶん、行く事を決めた時のボクが、なっちの声を無性に欲していて、
その気持ちが、例えばBerryz工房なり松浦亜弥という選択の余地をも
軽々と凌駕したからこそ、2時間ちょっとのプチ遠征とは知りつつ、
敢えてそれでもボクは、足利への長い旅路を選んだのだろう。


2ndアルバムを聴いたイメージ。そしてゲストが盟友・飯田圭織というもあり、
これまでの安倍なつみのコンサートとは毛色の違う感じになるのかな、
などと開演前には勝手に予想などしていたのだが、
何のことはない。相変わらず、なっちはなっちだったのである。
MCや曲の途中になっちがたびたび放つ「アホかわいい」オモシロパワーに、
長い付き合いなのにも関わらず、してやられていた飯田さんを見ていると、
安倍なつみという人の奥深さを感じずにはいられなかった。
もちろん、ステージも充実の一語。
2ndアルバムに収録されている楽曲を全部披露した上に、
キラーチューンあり、そして飯田さんの地中海ミュージックあり、
なっちとかおりの不思議な不思議なショートコントありと、
盛りだくさんの内容で、結果として、一番いいデキのライブを
チョイスしたのでははないかと思える程に充実した時間を過ごせたのである。


「ただなんとなく」選んだなっちのコンサートだったが、結果的に、
そういうスタンスを取った事がコンサートを楽しめた理由なのではないかな、とも思うのだ。
Berryzとの衝撃的邂逅や、松浦亜弥の生音勝負は、
是が非でも体感したいものではあったが、大きな期待を込め、
テンションがあがった状態で臨むコンサートで、
果たして、今回のような充実感が得られたかは解らない。
いや、充実はするだろうが、それは「予想通りの結果」に過ぎないのではないか。
何も考えず自然体で参加したコンサートで、望外に満足できたからこそ浸れる思い。
ボクの考える、今回のコンサートのポイントはそこなのである。
そして、この自然体というキーワードこそ、
安倍なつみという歌手を形作る大きな要素であり、
二つのナチュラルがシンクロして生まれた、
これはまさに「脱力系コンサート」の極みであると言っていいだろう。