218「ハッピーサマーウェディング?」



つんく♂より 皆様へご報告(オフィシャルサイト)



これまでも、様々なタイミングで、ハロプロ「ピンチの局面」は訪れてきた訳だが、
ボクとしては、今回ほどのピンチはないのではなかろうかと密かに感じている。
馬鹿な話と笑うなかれ。彼とて一人の男だったのだとすれば、
同じ男として、その生理は少なからず理解ができる。
しかも、無類の女好きでアイドル好きは奇しくもボクと同じ穴の貉。
そんな彼が「人生の墓場」に辿り着いた事の意味を噛み締めてみる時、
それが、ハロプロの迎えた最大の窮地である事を実感せずにはいられないのである。


さまざまな言動を見るにつけ、つんく♂という人は、
とにかく女のコの事を考えているのが好きでたまらないのだな、と常に感じてきた。
学生時代からモテる為の努力は惜しまなかったと彼自身が語るように、
何を考え、どうすれば喜ぶか。そんな女性の生態を、彼はつぶさに見続けてきた。
そして、その精神こそが、ミュージシャンとして大成した後、
ハロプロという一大ムーヴメントを生み出す事になる訳だが、
彼が時代を動かしてしまうほどの女好きでいられた理由。
それはやはり、気楽な一人身であったというのが大きいところだろう。
金もルックスもセンスも持っている男であるからして、
バンド時代も、プロデューサー業に転じて以降も、
それなりに華やかな女性遍歴はあった事は想像に難くないが、
特定の相手を週刊誌にスッパ抜かれるでもなく、もちろん身内に手を出すという事もなく、
表面的には、常に独身貴族だったのがつんく♂という人である。
その身軽さを利して、女のコの「今」をザックリ切り取るテクニックがあったからこそ、
上質のアイドルポップスを事も無げに量産できたと言っても過言ではないだろう。


ここまで書けば、もはやボクの危惧は理解していただけたであろう。
つんく♂が、一人の女性の人生を背負って生きていくという事の意味は、
ただ単に独身貴族の年貢の納め時というだけのものではない。
気軽にコンパに出かけたり、芸人に呼ばれて朝方飲み屋に出向いたりというような、
つんく♂の武器である「軽さ」が結婚という儀式を境に無くなってしまうかも知れないとすれば。
「守るべきもの」を得て、生み出す音楽の方向性が変わってしまうかも知れないとすれば。
まあ彼は一流の仕事師であるから、いろいろな部分を割り切って、
これからもハロプロと対峙していく事だろうが、
今までどおりの「なんでもあり」のハロプロとは、少し毛色を変えていく事は間違いないとボクは睨んでいる。


「彼女と出会って、さらに新しい自分にチャレンジできる予感がしました」


果たして、彼の「新しい自分」は、ハロプロをさらなる高みへと引き上げてくれるのか。
コメントを目にして、祝福よりもまず、そんな風に考えてしまうのは、
ハロプロ好きならば当然の事というものである。