217「キャプテン」



ハロ☆プロ パーティ〜!2006 〜後藤真希 キャプテン公演〜 スケジュール(オフィシャルサイト)



松浦亜弥の時もそうだったのだが、ステージを実際に見るまでは、
ちょっとした引っ掛かりというか、違和感のようなものがあったりした。
つまり、キャプテン向きではない雰囲気なんじゃないかという事なのである。


別に資質がないという意味ではなく、ボクが後藤真希に対して抱いているのは、
あくまで「孤高」というイメージであって、
彼女はリーダーシップを持って共演者を鼓舞し束ねる、
部活の主将のようなタイプではないような気がするのである。
こういう書き方をすると、なにやら協調性がないようにも聞こえるが、無論そういう訳でも断じてない。
まあ言ってみれば、みんなで何かをやりましょうというよりも、
自分が精一杯のパワーを出す事で、周囲に居る者への相乗効果のパワーを呼ぶというスタンスが、
後藤にしろ松浦にしろ、よく似合っているのではないかという事なのだ。


なんというか、モーニングにいた頃から後藤真希という人物には、
孤高の相を見ていたような気がするのである。
そもそも同期の桜というものがおらず、レッスンにしろ、他メンとの力量差を埋める作業にしろ、
常に一人ぼっちで戦いを挑んできたのが彼女だった訳で、
表面上はプッチモニの先輩2人や、当時のリーダー・中澤裕子に末っ子らしく甘えてはいても、
その加入当初から、彼女は「己」というものを強く持っていた。
4期以降の後輩メンバーが入り、自らが後進を育てるという経験もしてはきたが、
大人数を束ねてどうこうという、それこそキャプテン的な趣きではなかったろうし、
その頃にはすでにソロでの仕事も始めていた訳だから、
後藤真希」と「キャプテン」という響きは、ボクの中で今ひ一つ噛み合ってこなかった。


ただ、これも松浦の時同様、ステージを目の当たりにして、
抱いていた違和感がトンチンカンなものだった事を思い知らされた。
後藤真希は、ボクなんかが心配するまでもなく、ちゃんとキャプテンだったし、
そんなキャプテンに、他の演者もしっかりと付いて行っている。
たぶん、モーニング娘。時代からの偉大なる先輩、そして良き仲間である
ごっちん」であるからこそのチームワークなのであろう。
そして、孤高の存在だった後藤真希に、他人を束ねる力が備わった事が、
これから先の「ニュー後藤真希」誕生の大きな起爆剤となる事は間違いがなく、
そういう意味でも、今回のキャプテン公演はとても意義深いと言えるだろう。