187「エッグオーディション、ふたたび」



アップフロントグループ「エッグ」オーディション(オフィシャルサイト)



前回取り上げた、キッズ新メンバー・有原栞菜や、
まさかそんな方向性に進むとは思ってもみなかった、美勇伝の豊満担当・岡田唯
そして、今やガッタスの「頼みの綱」とも言えるストライカー・是永美記が見出されたのは、
ご存知のように、2004年の初夏に行われたハロプロエッグオーディションである。
結局、何人受かって誰が受かったかという事の全貌が、
2年近く経った今でもほとんど解らないままで、エッグを扱ったサイトでは、
様々なメディアに一瞬映った映像、そしてライブでの目撃や内部からの流出情報を元に、
まず合格したとおぼしきメンバーの顔と名前を一致させていく…なんていう
訳の解らない作業が行われているほど、オーディション自体が大いなる謎に包まれている。
ただ、いわゆる一軍に数人が送り込まれ、
しかもクリーンアップの一角を担ったりしている事を考えれば、
やって意味のないオーディションではなかったのだろうとは思えるのだが、
いかんせん、オーディションに注目しているファンたちに対して、
あまりにぞんざいというか、公開される情報が少な過ぎて、
オーディションのあり方としてどうなのだろうなどと思ってしまったりもするのだ。
そしてなんと、そのエッグオーディションを、またやってしまおうという動きがあるらしく、
その内容がというよりも、今度は一体どういう趣きのオーディションになるのかという、
本末からは大きく離れた部分で、大いに注目をしている。


雛になる前の卵を発掘しようという意味の「エッグ」オーディション。
年齢や経験のボーダーを一切取り払い、
しかも歌だけでなくさまざまな芸能分野をめざす素材を集めて育成し、
鳥として大きく羽ばたかせようという狙いのようだ。
そして何より面白いのは、元芸能人、あるいは芸能活動をしていた経験のある
「二度目の卵」にも門戸を開こうという試み(現役は当然不可)。
言わずもがなだろうが、かつてハロプロに在籍した太陽とシスコムーンT&Cボンバー)や、
童謡のお姉さんだった石井リカなど、
再生工場としての実績はしっかりあるアップフロントだけに、
この辺りからのメンバーがハロプロ入りというのがあれば、面白い展開が見込めそうだ。
とにかく今回は、即戦力ではなく光りそうな素材を、
じっくり腰を据えて育てて行こうという狙いだけに、
前回のエッグオーディション以上に、その情報は我々のところまで降りてこない事だろう。
試みとしては面白いかも知れないが、結局冒頭に書いたように、
ハロプロという枠組みの中の企画として、
多くのファンたちが知らないところであれこれ行われてしまうような、
不健全なものであってもいいのかというモヤモヤはやはり払拭できない。
先に告知された関西オーディションも含め、もう少し風通しが良くなる必要性はあるだろうと思う。


なんてったって、アップフロントは今や「オーディションビジネス」の最右翼。こ
れまでに多くの好素材を世に送り出している実績があるのだから、
もっともっとワクワク感の持てるオーディションを展開していって欲しいものである。