168「ワンダフルハーツ・エルダークラブ」



ワンダフルハーツ&全員集GO!ツアースケジュール
エルダークラブ&全員集GO!ツアースケジュール(オフィシャルサイト)



今年の頭の方のコラムでは、冬ハロについて、かなり強い口調でこき下ろしていた。
何もそこまで言わなくとも…と今読んでみるとそんな風に思うのだが、
当時のボキは、相当冬ハロのあり方に憤慨していたのだろう。
しかし、ハロメンのコンサートにおいて「ヒットパレード的セットリスト」が
主流となり出した頃に書いた文章では、年頭の厳しい咆哮がまるで嘘のように丸みを帯び、
「まあ楽しければそれでいいじゃないですか」などというような、
批評もヘチマもあったものではない、なんとも緩い雰囲気になっていて、
察するにどうも、飯田圭織の卒業の瞬間も含め、今年の冬ハロを事情があって全く見る事ができず、
ささくれ立っていた精神状態のまま、やっかみと腹いせをそのまま書き殴りやがったなという感じなのである。
その証拠に、ちゃんと見る事ができた夏ハローに関するコラムには、
ほとんど批判めいた事を書いていないし、むしろ「行ってよかった」的な事を平然と言ってるあたり、
その主体性のなさには、我ながら情けなくなってくる。
そして、来年の冬ハロも、何もなければ見られる公算が大きいと解っているので、
特別どこかを突付いて批判してやろうという気持ちも、今のところは起こってはいない。
やはり、今年の頭の猛烈批判は、ただ単に見られない事が悔しいというだけだったという事なのだろう。


とは言うものの、出ているメンバーとは全く無関係に、とりあえず盛り上がるナンバーを、
ただ並べ立てるだけのセットリストへの違和感を、完全に拭い去った訳ではない。
前回のメロンの事でも少し触れたが、かつて夏冬のハロコンというのは、
参加した事のないライブの盛り上がりを、「お試し体験」できる貴重な場所だった。
ボキのようなヒネくれ者はともかく、例えばメロンのライブの雰囲気を初めてハロコンで体感し、
そこでフィーリングが合って、単独に参加していくという流れは確実に存在したと思うのである。
そういういい流れを断ち切るかのように、セットリストに偏りが生じたり、
順列組み合わせのスペシャル感ばかりを追求し過ぎた嫌いがある今年の「分割冬ハロ」には、
どうしても今ひとつの印象を抱かざるを得なかったのである。
その点、分割方式ではなく全員参加となった夏ハロは、
各ユニット・ソロの持ち歌を味わえつつ、スペシャル感もたっぷりという、
ハロコンの真のあるべき姿を具現化したような内容で、文句なしに素晴らしいライブだった。
あの夏ハロのいい流れを、来年の分割冬ハロが上手く継承してくれれば、
少なくとも「カラオケコン」などと揶揄される事もないだろうし、
決して安くはないチケット代に見合うだけの内容にはなるだろうと信じてやまない。
しかも今回は「若手」「オトナ」という、シンプルかつ利便性に富んだ分割方法で、
見る方にとっては、実にくみし易い、参加しやすいライブになりそうなので、
なおさら、向ける期待感は大きくなってしまうというものである。


それぞれのコンサートで、どのような歌がどのような形で披露されるのか。
ハロコン特有のこの高揚感が、最後まで裏切られないような
内容であって欲しいものなのだが。果たして。