154「ネットの暴力。」



白組1位「世界に一つ−」 NHK紅白アンケートYahoo!ニュース・エンターテインメント10/6)



紅白歌合戦の「スキウタ紅白みんなでアンケート」の話を聞いて、
ボキが感じた、なんとも言えない「みっともなさ」を、
どう表現すればみんなに解ってもらえるだろうか。


いや、純粋にモーニング娘。と『LOVEマシーン』に一票を投じた方には申し訳ないけど、
ああいう風に組織票を使って、無理くりどうこうという事が行われた時点で、
もはや正式な投票企画としては破綻をきたしている訳で、
別に投票自体が破綻を迎える事はどうだっていいけど、
その元凶がモーヲタであるという事実がなんとも情けないというか、
遊び場所を見つけられない幼児が、公共の場所に入って人の迷惑も考えずに
はしゃぎ回ってるというような、そういう「レベルの低さ」を
ものすごく感じてしまうのである。
例えばこれが「ファン対抗組織票合戦」のような趣きならば、
それはどんどんやりなさいの方向なのだけど、
少なくとも、あの企画は組織票で順位の優劣を競うという趣旨ではないし、
若者の投票が大半で、企画自体は中途半端な結果だったにせよ、
そこには然るべき「空気」というものが存在していたのだから、
それを上手に読む事ができる、世のモーヲタは少なくとも
それぐらいの知能レベルであって欲しかった。
かつて、田代まさしやオールスターファン投票における川粼投手が、
そういうネット住人たちの「悪乗り」のターゲットになった事があったが、
モーニング娘。が、そういう一連の「汚れた空気」の中に入らずに済んでよかった事だと、
今はただホッとしている。


メンバーの卒業のときにこぞって行われる、いわゆる「サイリウム祭」の成功というものが、
ネット系モーヲタたちの「集団ならばどんな事だってできてしまう」という思考の
一つの拠り所になってるのだと思うが、逆に、そういう集団が持つパワーというものは、
時として、その対象を大きく貶める結果にもなるという事を忘れてはいけない。


典型的な例が、古くは新垣里沙の「叩き」騒動であり、最近だと安倍なつみの一件である。
本当に真剣にファンをやっている人間からすれば、ネットの話題の肴にされ、
コンサート会場で罵声を浴びせられたり、犯罪人呼ばわりされる事など、
そんな事は耐えられない屈辱であろうと思う。
そしてたぶん、掲示板上で悪乗りの極みを尽くす輩たちにしても、
自分の好きな対象がそういう立場に置かれたとすれば、
きっと同じように憤怒にまみれると思うのだ。
匿名世界で、何をやっても素性がバレる事がないという、現代のネット住人たちの思考が、
「してはいけない事、言ってはいけない事」のボーダー、
そして「自分がされてイヤな事をしない」という人間としての基本を、
どんどんと消滅させている。
別に他のジャンルについてならば、それも構わないし、興味もない。
ただ、我々が好きなハロプロモーニング娘。という存在が、
一部のネット住人たちの暴走のせいで、危険や恥辱に常に晒されている現状には、
自らもネットに携わる者として、常に危機感を抱いていなければならないと思うし、
有り余るネット世界の集団のパワーを、人を陥れる為だけの
くだらない事に使うのではなく、彼女たちの活動の糧となるように使っていく事が、
何より必要であろうとボキは強く感じるのだ。


そろそろ賢いモーヲタになろうよ。
そう、声を大にして、ボキは言いたい。