131「都合のいいオンナ。」



ハロー!プロジェクト スペシャルユニット決定!! (オフィシャルサイト)



またしても、といったところだろうか。
先に結成が発表された新ユニットDEF.DIVA。そこにはなぜか石川梨華の名前が記されていた。


もちろん、それだけ働きを信頼されての抜擢という事なのだろうし、
それはそれで喜ばしいのかも知れないが、
なぜ今ここで彼女なのかという大きな疑問をやはり抱かずにはいられないのである。
後の3人のメンバーはいずれもソロでの活動。極端に言ってしまえば自分だけを見ていればいい存在である。
しかし石川梨華は違う。昔のように、モーニング娘。の看板メンバーというだけではなく、
現在は美勇伝のリーダーとして「守らなければならない場所」を抱えているのだ。
今ここで美勇伝の活動から「よそ見」をさせてしまう事は少なくとも得策とは言えないだろうし、
美勇伝にとって、リーダーである石川のパワーが少なからず新ユニットの方に
分散していってしまうという事は間違いなくデメリットとなるだろう。
DEF.DIVA的に考えても、作り手が昨年の後浦なつみのような、
ツアー込みでの活動の広がりを想定しているのだとするならば、石川には美勇伝というユニットがある訳だし、
そこの部分に制約を受けてしまえば当然、想定しているようには物事は進まない。
また、美勇伝をセーブして、石川はDEF.DIVAで回らせますという考えならば、
それはそれで美勇伝が疎かになる事態となり、
鳴り物入りだった美勇伝というユニットの存在意義に大きな不安を残す事になるだろう。
いずれにしたって、今回の石川の加入劇、一切必要のないものだとボキは強く感じている


それにしても、石川梨華の「都合のいいオンナ」としての酷使されっぷりは相変わらずである。


どんな方向性のユニットにおいても器用にキャラを溶け込ませる「柔軟性」は、
彼女がこれまでのさまざまな経験の中で培ってきたスキルであり、
それが、ハロプロを背負って立つ存在足りうる今の彼女を作り上げた最大要因だが、
同時に、その柔軟性の高さが、そのまま「使い勝手の良さ」となってしまった。
そして、元来持ち合わせているマジメな性格。
安易に推測はできないが、彼女の中にもおそらく「美勇伝の大事な時期だし…」という
忸怩たる思いはあるだろうし、ユニットへの抜擢に喜ぶ反面、
今の彼女の拠り所である美勇伝の処遇について思い悩んでいるのではないだろうか。
しかし、そういったところをグイと飲み込み
「がんばります」とつい口にしてしまう。石川梨華とはそういう人物である。
もちろん、決まった事には全力投球してくれる事だろうが、彼女の心中を勝手に慮った時、
なんとも切ない気持ちになってしまう。


DEF.DIVAは一体ぜんたいどういう方向に転がっていくのだろう。
ケナゲにがんばる石川を昔から知っているボキとしては、
彼女が大いに報われる結果となって欲しいと心から願っているのだけれど。