117「野外コンサートのススメ」



里帰り!あやや 姫路城で歌う(デイリースポーツ)



いろいろと逡巡した結果、
モーニング娘。本体コンの初日・松戸を蹴って、姫路の松浦亜弥里帰り公演に行くことにした。


正直、この決断に関しては今もって悩むところもあるし、
どこかでエイと踏ん切りをつけなければたぶん、
どうしようか決められないままに当日を迎えそうな気がして、
半ばヤケクソ気味に姫路を選んだのだった。
本体ヲタを標榜し、このコラムにおいても、ミラクル加入後の本体を注視したいと
散々ぱら語っていた挙句がこの選択であり、それに関しては、
矛盾をズドンと突かれてもやむなしなのは自覚している。しかし今回、それでも尚、
姫路をチョイスするに至った理由。それはたった一点。
「1回こっきりの野外コンサート」であるという事、ただそれだけなのである。
言っても本体コンサートは深秋まで続いていくのである。
記念すべき初日を見られないという部分(それも十分大きすぎる事ではあるのだけど)を除けば、
参加のチャンスはいくらでもある、しかし、姫路の野外コンサートはこれ1回こっきり。
しかも、ハロー全般のツアーを通しても(現時点では)唯一の野外でのコンサートという事もあり、
そのプレミア感は、松戸の初日をも軽く凌駕するとボキは信じてやまない。


野外のコンサートには麻薬的快感がある。


当たり前の話ではあるが、まずホールコンサートとは違い、
開放された空間だという事がとても大きい。見る側、そして演じる側が、
室内でのコンサートの際に持ち合わせる特有の圧迫感が一切取り払われ、
身も心も完全に解き放たれた状態で、波状攻撃のようにキラーチューンが襲い掛かってくる
野外コンサートは、アドレナリンといわずドーパミンと言わず、
脳内のあらゆる場所から汁という汁がどんどん分泌され、
気がつくとあたかもドラッグでトリップしたかのような倒錯の世界へと誘ってくれる。
そして、そこに加わるのが気象条件である。
炎天下での熱すぎるライブはもちろんの事だが、雨というファクターも野外コンには欠かせない。
雨に打たれ、衣服も髪も全てビショビショになりながら、しかしそれを厭わずに
狂ったようにコンサートの熱気に酔いしれる。
そうする事で、脳汁はさらに多量に分泌され、
完全に理性のタガが外れてしまい、オーディエンスは完全に壊れいく。
これぞ野外コンサートの真の魅力であると言えよう。


とは言え、まだ迷ってはいるのだ。
もう予定は動き出しているし、それを簡単に変える事ができないも解っている。
それとも姫路のコンサートは、果たしてその迷いを吹き飛ばしてくれるだけのものなのか。


いろいろな意味で、当日が待ち遠しい。