109「ヲタはどこまでも」



ヲタとははてなダイアリー



毎年夏の恒例行事となったFNS25時間テレビ。
今年も先日オンエアされ、最高瞬間視聴率25.4%を記録するなど、大盛況に終わった。
ここ4年ほどは大々的に出演していた我らがハロプロ勢のみなさんも、
今年は土曜の夜のワンコーナーに、売れっ子バラエティタレント(笑)
矢口真里が登場した程度に終わり、ハロプロヲタ的には大した盛り上がりもなかったのだが、
本流とは全く別の思わぬところで【モーニング娘。】の名前が飛び出した事に、
ボキ同様驚いた人も多かった事だろう。


FNS系列各局の「オモシロ社員」が、ご当地ならではのトリビアを持ち寄り、
その面白さを競い合うという『トリビアの温泉』という企画。
本番に先立ち、各局からノミネートされた3名のオモシロ社員のうちから、
その局の代表者として、最もオモシロな者1名をオーディションで決めるというのだが、
その中に「モー娘。のファン」と自称する人がいて、見事代表の座を獲得。
全国ネットでグッズうちわを振り回すという快挙を成し遂げていた。
(ちなみに今年のモーニングの出演はそのうちわの一瞬。コンマ数秒だった)
その光景を見たヲタ諸氏もあるいは多かったかも知れないが、
あの一件をヲタたちはどんな風に捉らえただろうか。


「いい大人のモーヲタというのは、テレビでの恰好のネタになるほど奇特な存在である」


つまり、ヲタではない人間からすれば、
コンサート会場に赴いたり、ハロプロの事を詳しく知っていたりする大人は、
極めて奇特な人種なのだという認識しかなく、
彼らの中には、そこから先の区分というものは、おそらく存在しない。
男も女も、行儀のいいのも悪いのも、静かなのもうるさいのも、
どんな種類の人間であれ外から見れば、所詮は十把一絡。
何もかも全部ひっくるめて「いい歳をしたモーヲタ」で片付けられてしまうという事である。


ボキなんかはそれでも「別にいいじゃないか」と思ったりもするのだが、
どうしても他人と自分を差別化したい人間にとっては、
一緒くたにされるというのは耐え難い屈辱なのかも知れない。
かと言って、その風潮を変えたりする事はなかなかにして難しくもあり、
結局そういう人たちは「アイドルファンとはそういうものだ」と半ばヤケクソ気味に
自分を納得させるより他しょうがないのかも知れない。
アイドルを追い続けて久しいベテランならば、まだ融通も利くだろうが、
アイドル以外の別線からモーニングに入っているヲタ(おそらく今の段階で一番多いと思われるが)
にとって、油テカテカの長髪に紙袋を下げた気持ち悪いオッサンと同列に扱われてしまうというのは、
強烈なアイドルファン菌への免疫がない分、いささか可哀想とも思える。


でも、ヲタはどこまで行ってもヲタにしかなれない。
どういう心持ちで日々いようと、自分と自分以外のヲタを切り分ける境界は存在しない。
全てのヲタは単なるヲタなのである。


その事を少し見つめれば、
巷で繰り広げられるヲタ同士の論争がいかに無意味かというのが
おのずと理解できようというものだ。