086「ハナモク。」
その昔(と言っても5年ほど前の話だが)、
モーヲタ絶頂期にして最盛期だったボキにとって、
西暦2000年の毎週木曜日はまさに「天国」であった。
19時からの『モー。たいへんでした』がスタートするのは2001年の事。
それまで花の木曜日のスタートを飾るのは、20時から始まる『うたばん』だった。
モーニング娘。やハロプロメンの扱いが、今では考えられないほどの厚遇で、
しかも週を置かずにどんどんと出演してくれる素晴らしさだった。
1時間のブレイクを挟んで(ボキはたいていここで風呂につかっていた訳だが)
22時からはメディアをラジオに切り替え、
『中澤裕子のオールナイトニッポンスーパー』をガッツリと2時間。
さすがに少し疲れが出るが、まだ休めない。
またまた1時間の休息を挟み、日付変わった深夜1時からは、
モーニングの兄貴分ことナインティナインのオールナイトがスタート。
聴きながら、ネットにくだらない事を書き込みながら
2時間をシレっと過ごしていると、やがて時計の針は午前3時。
AMからFMにバンドチェンジすれば、そう。
『しんドルパーラー』の始まりである。
なっちがソロで担当していた『スーパーモーニングライダー』や
担当DJ・オフサイド大西氏の軽妙なトークを聴きつつ、
番組ネタコーナーの書き込みに夢中になっているうち、気がつけば5時である。
万が一『めざましテレビ』かなんかにメンバーが出るような事があればそのまま待機。
何もなければようやく睡眠と相成り、長かった木曜がようやく終る。
まあ当時のボキは、仕事もしていなくて時間だけは腐るほどあるという
準ニートであったからこそ、こんな阿呆な生活が送れていたというこれは「特殊例」だが、
程度の差はあっても、当時のモーヲタにとっての木曜日はバラ色に違いなかったと思う。
歳をとると、どうも回顧癖がついていけない…と自省しつつも、
あの頃の熱狂が今になっても忘れられず、
不毛な事は承知の上で、つい現在の日々と当時を意味なく比較したりしては、
少し寂しい気持ちになったりもする。
いや、でもやっぱりあの充実の木曜日の記憶は、
いつまでも脳裏から消え去る事はないであろうし、
「最高過ぎた日々」として、日々の定点観測における永遠の比較対象となっていくのである。
全国ネットのレギュラー獲得。
そのためには、ハロプロの「華麗なる復権」というものが最重要課題になる。
ただ、それを成し遂げるだけのタレントは当時よりも揃っていると思うし、
やり方一つで案外簡単に「ハナモク」の復活は実現しそうなのだが、果たしてどうか。
もう一度、あんな阿呆な生活に身を投じてみたい。
「ハナモク」の唯一の名残りとなった
『石川梨華のちゃんちゃか☆チャーミー』を聴きながら、ふと、そんな事を思うのだ。