085「美・勇・伝・説」
石川梨華「最初で最後のステージ」美勇伝初の全国ツアー(サンケイスポーツ)
今週末、美勇伝のコンサートに行くことになったので、
いつもの習慣で、予習がてらセットリストを眺めていた。
ないのである。
そう。今回のセットリストには、
石川梨華が最も唄い慣れているはずの、モーニング娘。本体とタンポポの楽曲が、
ただの1曲もラインナップされていない。
偶然か。はたまた意図しての采配か。
よもや前者などと考えるような鈍感なヲタなどいるまい。
つまりこれは、石川梨華の美勇伝における決意の表れなのである。
持ち歌の少ない美勇伝が、どのようなセットリストでツアーを回るのかについては、
ツアーの開始前からものすごく興味があった。
ハロプロ楽曲の共有財産化が進む中、
その流れに沿った内容にはなるだろうなとは思っていたし、
盛り上がりという点で考えれば、当然、モーニング娘。の数々のキラーチューン、
また、今の石川梨華を形作ったと言ってもいい2期タンポポの楽曲がチョイスされるのは
必然であると勝手に思い込んでいただけに、
実際のセットリストが明かされた時には「意外」の印象を強く受けた。
過去との訣別、という訳ではないだろうが、
これまで自身を包み込んでいた、偉大な存在であるところの
モーニング娘。やタンポポの足跡に頼る事なく、
立派に独り立ちを果たしていくのだという強い思い。
そして、モーニング時代とはまた違う新しいカラーへの果敢なる挑戦。
おそらく今回のセットリストには、
美勇伝・石川梨華が今現在持っている「熱さ」をたっぷりと注ぎ込んであるのだろう。
その並々ならぬ意気込み、体感するのが楽しみである。
もちろん、リーダー石川梨華と共に新しい歴史を築こうとしている
「みーよ」と「ゆいやん」、2人のメンバーの
新鮮すぎるパフォーマンスにも大きく注目をしなければならない。
歌。ダンス。そしてバラエティ素養。
全てのファクターにおいて、未知数ながらも可能性が強く感じられるここまでの内容。
3人での活動が本格的となる今後、
石川梨華が歩んできた「サクセスロード」を踏襲していく期待感は十分である。
何はともあれ、とりあえずは美勇伝のコンサートをガッツリと堪能してこようと思っている。
無理に斜に構えず、思い切り楽しむ事で見えてくる本質も必ずあるはずだし、
それが美勇伝の未来にとっての明るい要素であれば、なにも言うことはないのである。
当コラム開始7ヶ月目にして初のコンサレポは来週火曜に。