056「まかせてチョンマゲ!」


ニッポン放送(公式サイト)
ニッポン放送の新株予約権、著しく不公正で株主の利益害する=東京高裁yahoo!ニュース/ソース:ロイター)



もう20年近くボキの中にある東京という街への憧憬。
それは中学生の頃に形作られ、今もなお消える事がない。
そして、ボキの中にある東京という街の象徴に思いを馳せる時、
それが消え去ろうとしている今をどう生きればよいのか。
痛む心が軋んでいる。


中学生の頃深夜ラジオの魅力にハマった。
親の目を盗んで夜更かしをして布団の中でニヤニヤしながらラジオを聴くのが
習慣のようになってくると、だんだん地元のラジオ局を聴くだけでは飽き足らなくなってきて、
遠距離受信を試みるようになった。
ラジオ雑誌に書かれている通りにそっとダイヤルを回し、
最初にキャッチした電波がニッポン放送だった。
それまでオールナイトニッポンで馴染み深かった放送局ではあるが、
それはなんとなくテレビの全国ネットにも似たよそよそしさを感じさせる存在で、
合間に挟まる地方CMに、キー局とネット局の越えられない壁のようなものを感じていた部分もあった。
始めて聴いたオールナイト以外のニッポン放送は衝撃的だった。
番組にもCMにも全く感じられない地方臭。きら星の如きスターたちがフルラインナップされる番組群。
そして、地方には夜の時間帯にしか電波が届かないという事のプレミア感。
気がつけばいっぱしのLFフリークを気取り、いつかはLFを聴く事が、
そして東京近郊でしか開催されない番組イベントに行く事が「特別じゃない」暮らしをしてみたい…
そんな風に思うようになった。
思えばボキの東京という街への憧れは、全てがニッポン放送というラジオ局の影響だった。
20歳になって東京に初めて一人で行った時、
何をおいても真っ先に向かったのは有楽町のニッポン放送(前の社屋)で、
その建物を目の当たりにした時には、信じられないかも知れないが本当に涙ぐんでしまったものである。
ある時はハーブ・アルパートのアルバムを買って
「ビター・スイート・サンバ」をエンドレスで聞き続けたし、
お台場への移転、そして有楽町への再復帰に一喜一憂したりもした。
そんな筋金入りのLFヲタであるボキにとってのニッポン放送とは、
目玉マークと、あのロゴデザインがトレードマークのニッポン放送しかありえない。


ある意味パワーゲームの決着がついた感のある今回、
ボキの大好きだったニッポン放送はほぼ間違いなく消滅する事になるだろう。
企業価値愛社精神ばかりが言われて久しいが、
ファンの思い入れはすっかりどこかに追いやられてしまったみたいで、残念至極である。
まあ全く別のニッポン放送ができるというのならば、
思い入れ関係なくこちらとしても好きな事を言わせてもらう所存だ。
ネットのストリーミング放送の復活。
三木谷楽天に掻っ攫われてしまったハロプロメンバーの奪還とレギュラー番組の拡充。


まあそれさえ叶えてくれるなら、明日からでもボキはライブドア支持なのは間違いない。


そんな事もできないのならば…それは言わずもがなというものである。