052「ラヂオのすすめ。」


あなたがいるから、矢口真里(公式サイト)
モーニング娘。石川梨華のちゃんちゃか☆チャーミー(公式サイト)



あなたがいるから、矢口真里」終了の報を聞き、
モーニング娘。いい時代」の灯がまたひとつ消えていく事に悲しみを禁じえない。
中澤裕子オールナイトニッポンスーパーから数えて5年。
確かに末期は番組的な面白さが半減してはいたが、
毎週の生放送という事でモーニングやハローの情報をリアルタイムに、
しかも当事者たちの生の声で聴ける貴重な時間であっただけに、この終了は本当に残念である。
今日現在、番組終了としかアナウンスされておらず、
代替番組のスタートなどの情報はないが、僅かの望みを託したい気持ちで今は一杯だ。


ところで、アイドルがDJを担当するラジオ番組の最大の魅力は、
なんといってもマンツーマンコミュニケーションである。


例えばテレビだとどうだろう。
出演者が数多く、しかもカメラの向こうの視聴人数だって当然半端な数ではない。
どれだけプライベートフィルム的に作りこんでも、
その「空白感」のようなものを埋める事は不可能だ。
ではコンサートやイベントなどはどうだろう。
テレビよりは人数も減り、なによりブラウン管(今は液晶と言うべきか)や
受信機を通さない「生」の姿と声を体感できる。これは確かに魅力だが、
ステージという超えられない壁を挟んで、その距離は数字以上に果てしない。
つまり、おおよそ皆が熱狂するメディアの中においては、
その空白感や距離感だけが全ての望みを打ち砕いてしまうのである。
その点ラジオは違う。顔が見えないというデメリットは確かにあるが、
それを補って余りある素晴らしさに満ち満ちている。
まずはその距離の近さである。他の出演者がいる訳でもなく、
その声はどこにも反射することなく一直線に我々の耳に届いてくる。
そして、喋りの拙さを言葉遣いやビジュアルでごまかせない分、
放つ一言が人間味に溢れ、いつもとは違った魅力を感じさせてくれる。
しかも、ハガキやメールという形でDJであるアイドルと「触れ合う」事も可能で、
運良くペンネーム等が当人に覚えられたりなどすれば、テンションは最高潮である。


アイドルが活動するメディアとしてはいい事尽くめのラジオ媒体だが、
制作費がかからない事で、番組自体の消長が激しいのもまた事実であり、
いい番組であっても長く続かないというデメリットも存在する。
数字が約束されている中澤〜矢口のモーニング娘。ラインですら5年。
そのあたりが一応の限度という事なのだろう。


もっともっとたっぷりと、ハローのメンバーの声をラジオで聴きたいんだけれどなあ。