051「モーニング娘。オーディション2005」


モーニング娘。オーディション2005(公式サイト)



なにげに7期の再オーディションが行われている。
募集が締め切られ、いよいよ本格始動と相成り、
これから本格的にハロモニ内でのフォロワーも進んでいくと思われるが、
今のモーニング娘。に必要とされる新メンバーとはいかなる存在なのだろうか。


今年初めに「該当者ナシ」で決着したラッキー7オーディションにおいては
「エース」というキーワードがテーマとなっていた。
額面どおりにそれを受け取れば、今のモーニング娘。にエース級が存在しない
という意味になる訳だが、ではエースとはどういう存在の事を言うのだろうか。


諸説はあろうが、ボキはエースすなわち「即戦力」であると定義づけてみたい。


才能あるものを時間をかけて育てていけば、実力者になっていくのは当然の話で、
それは過去のモーニング娘。の歴史において
幾度となく繰り返されてきた定番のシンデレラ・ストーリーである。
しかし、おそらく今のモーニング娘。に求められるエースの素質とはそういうものではない。
現在のメンバーとなんら遜色のない実力を、少しの鍛錬でいきなりから発揮できてしまう力。
過去になぞらえれば福田明日香後藤真希のような、
短期間でつんく♂Pを思わず傾倒させてしまうほどの魅力を持った存在こそが、
オーディションで求められるエースの条件なのではないだろうか。
そうだとするならば、ラッキー7の最終候補者の面々は
実力やキャラを持った者たちばかりではあったが、少し足りないという嫌いは確かにあった。
今回のオーディションではエースというキーワードが公には下げられた形となったが、
おそらく審査基準そのものはそんなに変わってはいないと思われる。
そこで同時に頭をよぎるのは、では本当にそんな理想的なエースが
短期間のオーディションで登場してくるものなのか、という至極当然の疑問である。


これは推測の話だが、今モーニング娘。の中において
つんく♂が定めているエースの基準は、楽曲での起用などを見る限り、
高橋愛ではないかと思われ、今回のオーディションでは、
彼女のレヴェルを一応の「合格ライン」としているのではないだろうか。
ご存知のように高橋は、オーディション時に垣間見せていた才能の一端を、
時間をかけて磨きあげ、現在に至ったタイプなので、
前述の定義でいくと、エースと呼べる存在ではないかも知れない。
しかし実力のラインとしては確実にエース級である。
この高橋の4年間の努力と現在の実力を一気に凌駕する存在というと、
これは並大抵の事では見つからないと思うのだ。
ただ、高橋とは違う別のメンバーを基準にしてしまうと、ハードルが一気に下がってしまうという
純然たる事実もあり、そのあたりは、なかなかにして難しい問題を孕んでいる。
そして基準点たる高橋に残されている「のびしろ」も大きなポイントだろう。
例えばこれ以上の成長を高橋が見せるとして、選ばれたエースがそこに追いつけ追い越せで努力し、
それに触発された他のメンバーも含めて切磋琢磨しあうというのが理想的な展開だが、
果たしてそうなるべく高橋の中ににのびしろがどれくらい残されているものなのか。


今回のオーディション、高橋愛というチェックポイントを
個人的には心に持っておきたいと思っている。


しかしまあ、ヲタの立場としては、
どんな存在であれ新しい血が入ってきてくれる事はいい刺激にもなり大変喜ばしいことではある。
それとも、そういう体質になってしまった事はモーヲタとしての一種の職業病なのだろうか。