049「『ロマンティック 浮かれモード』に思う」


モ娘(狼)@2ちゃんねる・コンサートスレッドのFAQ/モーニング娘。
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ヲタ芸界のスタンダード・ナンバーは数あれど、
おおよそヲタ芸に身を染めた者のほとんど全てに愛され、
事あるごとに最高潮の盛り上がりを生む完全無欠のキラー・チューン。
それが藤本美貴の『ロマンティック 浮かれモード』(通称・ロマモー)である。


藤本美貴のソロ休止という「アクシデント」もあり、曲自体は表舞台から徐々に姿を消していったが、
ヲタ芸そのもののブームとも相まって、
ロマモーの放つムーヴメントは時間を経るごとに加速度を増し続けてきた。
そして、伝説の「SSAけやき広場100人ロマモー」を頂点として、
加熱ぶりは異常とも言えるレヴェルにまで達し、ついには
ヲタ芸を見兼ねた事務所がロマモーの露出を意識的に抑止しているのではないか」
などという風説が飛び出すようにまでなった。
こうしてロマモーのメロディーと、「様式美」とも言うべき一糸乱れぬヲタ芸姿は、
モーヲタ界の社会現象となっていったのである。


そんなヲタ芸界における「象徴」とも言うべきロマモーが、
この春の本体ツアーのセットリストに組まれる事になったという。


そもそもロマモーヲタ芸の爆発的流行は、
彼女自身がテレビでマワリストをイジった事に端を発しており、
それ以来実現していない本人との競演は、ヲタ芸師数年来の念願であった。
それが現実のものとなるまさに「夢舞台」が、5月までという長い時間続いていく。
この満願成就の思いは、かつてヲタ芸に身を窶していたボキにも痛いほどよく解るのだ。
自分が会場で、なんの心積もりもないところにいきなりあの独特のイントロを聴かされれば、
おそらく理性を失い、きっと取り憑かれたようにヲタ芸を撃ちまくるだろう。
それほどの「魔力」がロマモーには存在するのである。


しかし、逸る気持ちを押さえて冷静になってみると、
果たしてこのタイミングで、ロマモーでいいのだろうかという風にも思えたりするのである。


そう。
この春ツアーは石川梨華にとってモーニング娘。としての最後のツアーであり、
千秋楽の日本武道館に向け、卒業ムードに包まれた、
言わば石川梨華のためのツアーでなくてはならないはずである。
しかし、ロマモーヲタ芸の本人競演というセンセーショナル過ぎるイヴェントが、
あるいは石川梨華の卒業を「食って」しまう形になろうとしている嫌いがある。
まだスタート序盤であるし、これから徐々にムードも形作られていくのだろうが、
「石川卒業のツアー」ではなく「ロマモー復活のツアー」として、
記憶にも記録にも残っていくような事態は、ロマモー好きのボキとしても本意ではない。
ロマモーはもはやヲタ芸の中でも特別な存在として君臨している。
だからこそ、心置きなくロマモーヲタ芸に陶酔できる環境をもって復活して欲しかった。
そういう意味で、今回のセットリストに関して言えば「ロマモー不要論」を敢えて唱えたい。
そんな心持ちである。


それにしても、
美貴様と下僕たち夢の競演」という大事件の価値の高さを、
全く理解していないような感じのセットリストを見て、
先に述べた「事務所によるロマモー抑止説」があまり正しくない事が証明されたのは収穫だった。
つまり、ヲタ芸の有無に関わらず、ロマモーの復活は「ありえる話」だという事なのだからして、
夏ツアーの野外コンサートでの大ロマモー大会がいよいよ現実味を帯びてきた。


もう考えただけでテンションは最高潮である。