048「醜聞」
あやや ｗ−ｉｎｄｓ．橘慶太と初ロマンス（日刊スポーツ）
若い女性のアイドルというのは、当然の事ながらイメージ商売であり、
古めかしい処女性みたいな部分もひっくるめて、
少なくとも自分に好意を持って見てくれているファンに対してくらいは
そのイメージを保持し続けなければいけないものだとボキは考える。
つまり「アイドルとて人間」という物言いに対して
『私に限ってはそんなこと』というような、
他人事の涼しい顔で変わらず愛想を振り蒔くのがイメージ商売というものであり、
言わば見ている者たちを完全に「騙しきる」事こそが
アイドルにとっての「プロの仕事」というものではなかろうか。
それはもちろん、恋愛というカテゴリにおいても例外ではない。
アイドルが恋愛してはいけないなどという前時代的な事は言わないが、
するならバレないようにやる。それがプロというものだ。
そういう観点からいくと、今回の松浦亜弥の一件は
プロの仕事としては「なってない」という事であり、いささか残念であった。
彼女自身がどういう心持ちでいるのかは解らないが、
少なくともこの稼業を生きていこうとする上で、
恋愛という女の幸せは、時として障害になるのだという事には、
もっと早い段階で学んでいて欲しかった気がする。
ファンとしては、これを機に一皮剥けた彼女に期待したいところである。
それにしてもこの事務所のワキの甘さはなんとかならないものか。
今回の一件、町の噂レベルではあるが、
数年前の早い段階からネット上では有名なゴシップのひとつだったし、
芸能記者連中がそれをソースとして、いろいろな場所で、
イニシャルトークとかの形で発表していた事を考えると、
おそらくは事務所もこの一件を早くから察知していたであろう事は想像に難くない。
それでも尚、こういう事態になってしまったというのは一体どういう事なのか。
話題作りのための戦略だという口さがない話も聞こえてくるが、
無論、今の彼女にそんなものは全く必要ないのは言うまでもなく、
むしろ男とニャンニャンなどという生臭いイメージだけが世の中に蔓延して
そのままジ・エンドとなる事などは自明の理であろう。
考えられるとすれば、芸能人としてスキャンダルにも免疫をつけさせようという
一種の教育的側面という事になるが、
いずれにしても、この時期にこんな形で露呈するのがいい作用を生むはずもなく、
とにかく全ての要素において疑問符を投げかけざるを得ない、後味の悪い醜聞だった。
なんといっても
彼女はこんなところで、こんなくだらない事でミソがついてはならない存在なのだから。
