036「彼女が髪を切ったワケ」


飯田圭織イメチェン 髪バッサリ(デイリースポーツ)



ボキにはもう十数年来罹ったまま直らない病がいくつかある。
「チェックのスクールミニに弱い」とか(そういう意味でHASは大マンセーだった)
「目鼻立ちのはっきりした顔立ちの女の子に弱い」とかまあいろいろあるのだが、
その中に「ショートカットに弱い」というのがある。
中でも特に、決して活発的とか中性的という雰囲気ではなく、
そこはかとない「女らしさ」が見え隠れするのに髪はショート、という
言わば「意外性型ショートカット」にからきし弱く、
アイドル方面だけでなく一般論としても、
ちょっとキャワいいショートカットの女の人を見つけると
誰彼かまわず「キュン」と胸がときめいてしまうから始末が悪い。
だから今回、亀井絵里飯田圭織が立て続けに髪を切った事には、
ただただ「参りました。もうそれ以上勘弁してください」と尻尾を巻くばかりなのである。
これでもかとツボを刺激され、気がついたら亀井と飯田にしか目が行かなくなってましたとか、
ちょっとイメージしただけでも全然ありそうな話で、なんとも空恐ろしい。


「女性は失恋をすると髪を切る」なんて昔の人はよく言ったものだが、
何かきっかけとなる事があって、「自分を変えたい」と強く感じた瞬間、
女の命である長い髪をバッサリと切るという心境は、
生粋の男性であるボキにだって解らなくもない。


例えば今回、飯田圭織が、そのトレードマークとも言うべき長い髪を
惜しげもなく切り落とし、しかも鮮やかな茶色に染め上げた姿には、
モーニング娘。との訣別という、彼女の人生において最大級のターニング・ポイントを迎え、
モーニング時代の自分の象徴でもあった長い黒髪を捨て去る事で、
背負っていた大きな荷物をとりあえず一度下ろしたかったという、
彼女の強い思いや願望を感じ取る事ができるし、
亀井が思わず目を奪われるほどのイメージチェンジを断行したのも、
あるいは自らの境遇に多少の閉塞感を抱き、それを打破したいがための
「気合い」の表れであると言えなくもないだろう。
つまり、女性がショートカットに変身する事は、すなわち「決心」の表れであり、
そして例外なく言えるのは、決心した女性は美しい、という事である。


髪を切るという行為に込められた、女性の「一大決心」。
そして、そこから放たれる究極の美しさに、ボキが参ってしまう要因があるのかも知れない。
いや、そうだと信じたいからあえて何度も言ってみる。


ショートカットって、素晴らしい。