016「THE マンパワー!!!〜モーニング娘。25thシングル」



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「"THE マンパワー!!!"で優勝も」? 楽天イーグルスの応援歌をモー娘。が(PC Web)



歴史は繰り返す。


その言葉がこれほど身に染みた事はない。
今回の楽天イーグルスの話を聞いて、真っ先にそう思った。


今から12年前。
当時の横浜大洋ホエールズがCIの一環として、
その球団名を横浜ベイスターズと改めた。
どこか地味で垢抜けないイメージだった大洋球団が、爽やかでスタイリッシュな形へ。
そして、その刷新イメージのスタートを華やかなものとする為なのだろうか、
とあるアイドルグループが、チームのイメージソングを唄い踊る事になった。
その頃、そのグループの熱狂的ファンとしてすっかりアクティヴだったボキは、
それがきっかけでベイスターズのファンとなり、
以降そのグループがチーム関連の仕事から撤退した後もベイスターズを応援し続け、
現在に至っている。


12年もの時間が経ち、
また同じようなシチュエーションが自分の身に降りかかろうとしている
現実を考えると、なんと因果な…と思うのと同時に、
その因果が自分でおかしくてしょうがない。



でも、よく考えてみれば、なんとなくではあるが
「あるんじゃねぇのか、もしかして」と思わせる組み合わせではあった。


ミキティこと三木谷オーナーの取ってつけたような説明はまあ座興としても、
インターネットの世界で良くも悪くも「話題の絶えない」モーニング娘。を、
IT企業の先鋒である楽天が放っておく訳がないという気はしていたし、
また逆にスポーツという分野に執拗なまでのこだわりを見せているUFAが、
話題の新球団とのコラボレーションの機会を伺っていない訳がないと思っていた。
結果、利害の一致を見たってトコなんだろうけど、この一件は、
特に楽天側にとって、いろいろ複雑な問題を孕むのではなかろうかと
ボキは睨んでいる。


仙台に球団を作る。そして、仙台や東北の野球ファンにチームをアピールし、
ゆくゆくは地域にプロ野球文化を根づかせる。
だから、まずありきは仙台や東北の人たちの「支持集め」でなくてはならない。


それが不十分なまま、ヲタが球団の周辺にウロウロとし始めたとき。
例えばイヴェントめあての「試合を目的としない」ヲタで
スタジアムが埋まったりだとか、
それが原因となって、本来野球を楽しんで欲しい人たちに
満足に野球を見せられないという事になるとか、
十分かつ容易にそのような事態は想定できてしまうのだけれど、
そういうのが原因で、今回のハローと球団との関わりを
快く思わない人が出てきたりするというのは、
一過性のブームでその場の観客動員は図れたとしても、
本来の大きな目標である「東北の人たちに野球を」という
テーマの持つ尊さみたいな部分が損なわれてしまうという点で、
打たれ強いハロー側はともかく、球団側にしてみれば、
あるいは大きなデメリットにもなりうるのではないか。
杞憂に終わればそれでいいのだが、なんとなく気がかりではある。
なにより東北の人々に「あんなヤツらが歌うからヘンなのが集まってよ…」とか
思われたりするのはシャクだし。


幸いにして12年前のボキは、好きなグループを介して
愛すべき球団とめぐり合えたのだが、
果たして今回、何人のモーヲタにそんな幸運が訪れるだろうか。
ちなみにボキは今回の件がきっかけで楽天ヲタになるなんて事は絶対にありません。たぶん。



楽曲についての批評は正式音源を耳にしたら、いずれ。