009「モーニング娘。EARLY SINGLE BOX」



モーニング娘。EARLY SINGLE BOXamazon.com/注文もできます)

モーニング娘。ディスコグラフィ(zetima Online)



今回リリースされた「モーニング娘。EARLY SINGLE BOX」を、
何はともあれ手にとって欲しい人たちがいる。


それは、最近のメインヲタ層であると思われる


初期のモーニング娘。をリアルで知らない層である。


ここには「ASAYANは最初から見てたけど、本格的にヲタやりだしたのは最近」
という人たちも含まれる。


モーニング娘。の歴史は大きく3つに分かれるとボキは考えている。
どこで分けるかは諸説あるかも知れないけど、ボキの場合は


「ふるさと」までを前期
「ザ☆ピ〜ス」までを中期
そしてそれ以降(現在)を後期


と分類している。
言い換えれば、
後藤真希加入まで』が前期。『中澤卒業後〜伝説の9人体制』が中期。
そして5期メン加入以降が後期。
こんな感じである。


要するに、ここで言う中期以降に本格的にヲタデビューし、
前期のモーニング娘。は知識としてのみ、あるいは全くもって何も知らないという
新しいヲタの皆さんに、封入されている初期のシングルを、
是非ともじっくりと味わっていただきたいのである。
また、曲自体はある程度いろいろなところで耳にはしているという人も、
改めてシングルとして聴いてみると、今のモーニングのカラーとの決定的な相違が
よりはっきり実感できると思う。


そして、今もって伝統が継承されていると言っていい、
カップリング曲の秀逸さ」について、そのルーツを感じることもできる。
どのc/wも筆舌に尽くしがたい良曲揃いではあるが、
特におすすめしたいのが、
ギターが涙モノの「例えば」(「抱いて〜」のc/w)と、
アルバムヴァージョンとはまた違う味を醸し出す
「恋の始発列車」(「真夏の〜」c/w)。
とりあえずこの2曲だけは抑えておいて欲しい。


モーニング娘。はシンガー」とプロデューサー自身が
胸を張って声高に言い切っていた前期時代。
その楽曲や歌声からは、
確かに「歌へのリスペクト」のようなものがひしひしと伝わってくる。
その証拠に、当時の歌には今のような激しい振り付けはほとんど施されていない。
すべてはまず歌ありき。ダンスはあくまで歌の補助的存在だったのだ。


今のモーニング娘。にそのリスペクトがないという訳ではない。
根底の部分は当時と繋がってはいるのだろうが、
あまりに歌以外にやるべき事が多すぎて、
歌を大事に歌いこむというような贅沢な事ができない状況なのだろう。


いずれにせよ、当時と今の「信じがたいギャップ」を
購入者諸氏にはとくと味わってもらいたいものである。
モーニング娘。の壮大な今昔物語。
それを楽しむというのが、10500円の持つ最も大きな意味なのかも知れない。