008「「THE 二枚目」〜メロン記念日2ndアルバム」


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メロン記念日(公式サイト)



後藤真希がハローの「本流」であると以前書いた。
ならば「異端」はメロン記念日をおいて他にないだろう。


アイドル展開の王道を歩むハロプロ内にあって、
その究極のアンチテーゼとして君臨してきたメロン記念日
その異端ぶりたるや、ハロプロは言うに及ばず
アイドル界の歴史において多くの「革命」をもたらしてきた。


その最たる例は彼女らのライブに見ることができる。


会場内で暴れるという行為は、コンサートやライブにおいて
最も忌み嫌われるものの一つであると言ってもいい。
いわゆる「フツーのコンサート」においてはもちろんの事、
例えハードコアが売りのバンドのライブであっても、
モッシュやダイブ、リフトに水かけなどは、
ヘタをすれば出禁やトラブルの元にもなりかねない、
ボーダーぎりぎりの暴走行為である。
それをアイドルグループのライブでやってしまい、
且つ「うちらのライブの特徴」と称してある種許容してしまうというのだから、
その異端ぶりたるや計り知れない。


そんな異端が成立した理由。それは至ってシンプルだ。


彼女たちが「マイナー」だったから。


マイナーな存在であるが故、メロン記念日はのびのびと異端足りえ、
そしてその姿が多くのヲタに支持されたのだ。


アイドルとしてマイナーと言うとネガティヴなイメージが先行するが、
必ずしもそればかりではない。


マイナーであればこそ、
リスクが大きくメジャーではなかなか挑戦しえない
様々な事に挑むことができる。
それに、仮にそこで成果が残せなくとも、
メジャーほどのダメージを受ける事もなく
「さ、次行こ次」と切り替える事ができるのもマイナーの強みだ。
そしてもしも大ホームランが一発出ようものなら、
一気にメジャーへの階段を駆け登る事ができる。

つまり、マイナーである時間が長ければ長いほど
メジャーとなれる可能性の「のりしろ」を多く作る事になりうるのだ。
もちろんそれには、
気長に愛情を持ってタレントを見守る環境が必須になるが、
幸いUFAはその辺りに意外と寛大だったりするので、何も心配はいらない。


メロン記念日はそんな環境下、マイナーとメジャーの狭間で、
すさまじいほどのパワーを漲らせ、現在の人気を得た。
最初からメジャーとして産み落とされたグループなら、
こうは行かなかっただろう。


2ndアルバムもある意味「無難」にまとめてきた感じで、
少し安定期に入った感のあるメロン記念日


ただ、正直まだメジャーになったとは言えない。
彼女たちに望むこと。それは、パワーダウンと言われないように
やはり異端でい続けて欲しいという事のみだ。
そして、
その為にマイナーでい続けて欲しいなんて思ったりするのは、
ヲタとして本末転倒なんだろうか。