297「ナンバーワン」



モーニング娘。、ピンク・レディー超えて女性グループ日本一!オリコン



アイドル歌謡に数字はいらねぇ」は、ボクの持論の一つである。


チャートの順位や売り上げ枚数といった、音楽にまつわる目に見える数字は、
やり方次第で、実はどのようにでもなってしまう。
「操作」と言えば聞こえが悪いが、数字の価値を大きく見せる為のテクニックを、
売る側はノウハウとしてしっかり心得ていて、それを使えば、
割と簡単に大ヒットと呼ばれる現象が作り出せてしまうという現実が確かにある。
そしてその事は、音楽業界の内情やカラクリについて、ちょっとでもかじった経験のある者ならば、
誰だって知っている当り前の事実でもあるのだ。


数字など所詮は「水物」。
ましてや、ファンがそんなものに一喜一憂する必要性など、これっぽっちもない。
数字に反応するのは、その数字で様々な事を計らなければならない人たちだけでいいのであって、
ボクたちファンが、数字を根拠に物を考えたりする事ははっきり言って無意味である。
その作品が売れなかったから、チャートで上位を取れなかったからと、
ボクたちが、彼女たちへの見る目を変えたりするものだろうか。否。
ファンが彼女たちをこよなく愛する心と、数字の良し悪しが、全くの無関係である事は明々白々。
むしろ、数字などには表れる事のない「良さ」が解るのがファンというものであり、
成績が悪かったから…などと、そんなつまらぬ事で自負が揺らいでしまうような者など、
本当の意味でのファンとは言えないのではないだろうか。
だから、今回『歩いてる』が1位を獲得したと聞くに及んでも、
いかなるポテンシャルをもって叩き出された順位か、正直解らない部分も多いし、
前述のように、ボク自身、数字というものをほとんど信用していないフシがあるので、
別にその事についてどうこう論じるつもりは、実のところなかったりするのである。


だが、1位を取った事は、ぶっちゃけ素直に嬉しい。
それは、ただ単に数字が良かったという事や、
誰それの記録を破っただとか、そういう即物的な数字の価値についての事ではもちろんなく、
なんというか、この時期にモーニング娘。という存在を改めて誇示することができたという事が、
ボクにとっては物凄く嬉しかったのである。
モームスってまだやってたんだ」でも構わない。「全然知らないコばっかだね」でもいい。
とにもかくにも、1位の座に輝いた事で、モーニング娘。の名前は、また外に向かって歩き出す。
テレビで取り上げられる事もあるだろう。そろそろ危ういと言われる紅白にもグッと近づいた。
今すぐに結果が出なくても、ここで1位を取ったという痕跡を残せた事は、
後々のモーニング娘。にとって、とてつもなく有意義な事だと思うし、
ファンにとっても、これを機に、さまざまな事が好転していく「吉兆」とも言うべき
1位なのではないかとボクはものすごく感じている。


というか、ハロプロの永代本流であるはずのモーニング娘。が、
3年半という長い間、意味なく迷走し過ぎていた感が、ボクにとってはなくもない。
やり方一つでどうにでもなる存在誇示であれば、もっと早くにやって欲しかったと思うし、
今からでも決してまだまだ遅くはない。この1位を機に、モーニング娘。を再度王道に。
それが叶うのならば、ボクはモーニング娘。と一生を添い遂げたって構わないと、
大マジでそう思っている。

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